残業代3万円のために60万円の売上が必要です

どうも、一人働き方改革しんのすけでございやす

本日は残業代3万円は60万円の売上にも相当する。というお話をします。

前置き

先日のマニャーナ記事の中を引用します。

無益な残業は、会社の利益を減らすと心がける

という一文についてもう少し本日は深掘りしていきます。

残業するときの本音

あなたが仮に遅くまで残業して、給料日に残業代として3万円を稼いだとき、どんなことを思いますか?

  • わーい、やったー、多めに稼いだ3万円で何買おう?
  • 上司が残業しまくってるせいで、気を遣って私まで残業しちゃったなー
  • 「いつも遅くまで頑張ってるね」と言われたから評価が上がってるはず!!
  • 家に帰っても暇だし、仕事楽しいからできるだけ稼ぎたい。

こんな感じでしょうか?
わりとこれが本音で仕事している人は多いと思います。
つまり、自分が残業してまでやった仕事が、どれだけの数字につながったのか?という発想をしている人はほとんどいないんじゃないかと思います。

損益計算書

自分の会社の「損益計算書(PL)」を見たことがありますか?
損益計算書を見ると、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期利益、当期利益と5つ利益の記載がありますが、最も注目すべきは「経常利益」です。
会社が毎年稼げる利益、すなわち会社の実力を表すとされている数字だからです。

損益計算書の主な項目をザッとまとめてみました。

項目名 割合(サンプル) 説明
売上高 100 お客さまからいただいたお金
売上原価 △60 商品に直接関連するコスト
売上総利益 40 商品・製品そのものの儲け。粗利
販売費及び一般管理費 △30 販売や管理をするためにかかったコスト。営業費
営業利益 10 本業での儲け
営業外損益 △5 本業とは無関係に発生するコスト。利息など。
経常利益 5 毎年コンスタントに稼げる利益
特別損益 - 不動産・資産の売却などで発生した利益やコスト
税引前当期利益 5 特別な要因も加味した利益
法人税等 △2 会社が納める税金
当期利益 3 税金納めた後、会社に残った利益。純利益

もちろん会社の業種・規模などにもよって変わってきますが、経常利益率が10%以上だと優良企業、5%だとまあまあな会社ということになるかと思います。

残業代からの逆算

ここで、あなたの会社の経常利益率が5%だと仮定します。
さらに、あなたがその会社で残業をして、残業代3万円が発生した場合、このとき会社の経常利益は3万円減ることになります
それではここでこの3万円の利益を取り戻すためにはいくらの売上が必要になってくるでしょうか?

3万円 ÷ 0.05 = 60万円

つまり残業代3万円は、売上60万円に相当するという計算になります。

あなたが先月遅くまで残って頑張った残業は、売上60万円に相当する価値を生み出しているでしょうか?

まとめ

ただがむしゃらに残業すればいいという「モーレツ社員」の発想は、高度経済成長期のものであって、現代にはちょっとマッチしませんね。

上記のような数字をベースとした切り口を、一つの考え方としてご参考にしていただいて、意思決定のお役に立てるのであれば、幸甚に存じます。